Category>冊子

■無線綴じとは

無線綴じ(むせんとじ)とは、なみ製本の一種の製本方式で、背表紙付の冊子としては最も一般的である。まず折丁を台毎に順番に並べ(丁合)、表紙をくるむことで完成する。このためくるみ製本とも呼ばれる。無線の由来は糸などの線形のものを使用しない事によるものである。
一般的に並製本は表紙と折丁の間を専用の糊で接着するむせんとじ(切断むせんとじとも言われる)と、折丁の背に切り込みをいれより接着強度を増すあじろとじの2種に大別される。
比較的安価な方式であり、くるみ仕上げのためかなりページ数のある冊子にも対応できるため中とじよりも汎用性がある。漫画本や文庫本などに多く見られる。
背を糊で固めるため例えば左右見開きの絵柄や図柄が印刷されている場合などはうまく見開きで表示されるよう制作段階での注意を要する。ただし近年背糊の品質が飛躍的に向上するなどの要因から、開き具合や強度の問題もかなり解決されてきた。また料理本など開いたまま使用するような用途に対応するために特に開きやすい工夫がなされた製本方式であるクータバインデイングやアスレ製本等の新技術にも注目が集まっている。